Lonely*+.Heart
涙の落ちた場所
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その日はクリスマスだった。
きらきらのイルミネーションが町を彩っていた
あたしはひとり、制服のまんまで小さな店のショウショウウインドーの前に突っ立っていた
午後6時
12月の辺りはすでに真っ暗で、空では三日月と僅か、星が覗いていた
気付けば巻いていたお気に入りのマフラーが涙で湿めっていて
寒さにためらいながらマフラーを外した
代わりに冬の冷たい風があたしの首に巻きついた
思えば毎年こうだった
クリスマスもイウ゛もひとりで過ごしていた
べつに身寄りがないわけじゃない
家では家族が待っていて、寂しいわけもなんでもない
ただあたしがこの日を一人で過ごすようになったのは―――・・・
あの人があたしの前からいなくなってからだった
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