ハツコイ☆血肉色
――開いた。
転がるようにして中に入り、やみくもに走りながら別の出口を探すものの、どこにも見当たらない。
部屋の突きあたりまできて振り返ると、入り口に円城寺くんのシルエットがあらわれた。
「袋のネズミだ」
心臓が破裂しそうなほど激しく鼓動していた。
両側の壁にはすき間なく水槽が並び、ブラックライトの青い光が部屋全体を満たしている。
ブーンという空調の低くうなる音が響いていた。
なんとか逃げだす糸口は見つからないかと部屋を見回すと、水槽の中に奇妙なものが浮かんでいることに気づいた。
熱帯魚にしては大きく、どの水槽にも同じものが入っている。
おっぱいに似たなにか――
というより、おっぱいそのものに見えた。
転がるようにして中に入り、やみくもに走りながら別の出口を探すものの、どこにも見当たらない。
部屋の突きあたりまできて振り返ると、入り口に円城寺くんのシルエットがあらわれた。
「袋のネズミだ」
心臓が破裂しそうなほど激しく鼓動していた。
両側の壁にはすき間なく水槽が並び、ブラックライトの青い光が部屋全体を満たしている。
ブーンという空調の低くうなる音が響いていた。
なんとか逃げだす糸口は見つからないかと部屋を見回すと、水槽の中に奇妙なものが浮かんでいることに気づいた。
熱帯魚にしては大きく、どの水槽にも同じものが入っている。
おっぱいに似たなにか――
というより、おっぱいそのものに見えた。