un sourire d'ange
《4》
驚くことにその子は突然話し始めた。
パパもママもいないって。
あたしに会いにきたって。
まったく訳が分からずに、頭の中は不思議でいっぱい。
そんな状態のあたしを、今度はその子が手を繋いだまま引っ張っていく。
あたしはただ着いていくだけ。
エレベーターに乗ってどんどん上へ昇っていき、結局、戻ってきた。
この子とあたしが
出逢った場所に。