Sad Love‐私が愛した人へ‐
着いた場所は雑貨屋さん。

「俺、こんな所始めてだよ」

「大丈夫!私がいるから」

「う、うん」

『いらっしゃいませ』

「智にぃ何プレゼントしたら喜ぶかな?」

「ん~・・・智にぃよく分かんないからな」

智にぃはいつもボーっとしてて兄姉の私達にも分からない事が沢山ある。

「あ、智にぃって写真いっつも撮ってるよね」

「うん」

「写真立てにする?」

「それもいいけど、それだけ?」

「やっぱ寂しいかな?」

「う~ん・・・あ、これは?」

琢磨が手にしたのはモコモコのスリッパ。

「智にぃいっつも寒いっって足擦ってんじゃん?」

「いいね、それ」

「じゃぁ決まり」

< 13 / 44 >

この作品をシェア

pagetop