Sad Love‐私が愛した人へ‐
「ここの本屋でいい?」

「いいよ」

「琢磨はさ、どんな本を読んでるの?」

「えっとぉ・・・あ、あった」

琢磨が手にした1冊の本。

「この人が書く本は共感できて好きなんだよ」

「・・・大久保 敏弥?」

「うん、有名じゃないけど俺は好き」

「そっか」

「愛華にも貸してやろうか」

「うんっ」

私が貸してと言うと琢磨は嬉しそうに笑った。

「じゃぁ、買ってくるから待ってて」

琢磨にもこだわりがあるんだなぁ。
あたしには特に無いかも。

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