Sad Love‐私が愛した人へ‐
パパとママの葬式が終わって3日経っても泣きやまない瞬にぃ。
お前、男だろ。

「ほら、瞬いい加減泣きやめって!愛華だって泣いてねぇのに」

「うぅ~・・・だってぇ・・・」

お前は子供か!!

「そういえば愛華は一回も泣いてねぇな」

「確かに」

「だって、何か知らないけど涙出ないんだもん」

そういう廉にぃと琢磨だって泣いてないじゃん。
智にぃはお葬式の時泣いてて
翔司にぃは部屋で静かに泣いてた。

私、翔司にぃと隣の部屋だから鼻をすする音が聞こえるんだよね。

「まぁ、そうだよな。突然だったもんな」

「・・・うん」

何か、ちょっと悲しくなってきたかも・・・

「ほらほら!!落ち込んでないで!!学校だろーがっ」

「翔司にぃ、母親みたいになったな」

「お袋はもぅ居ないんだ。今日からは俺が母親だからなっ!!」

・・・そういえば、さっきから智にぃが居ない。

「智にぃは?」

「あっ!!智にぃ起こすの忘れてたっ!!」

なんじゃそりゃ。

「琢磨、愛華。学校行くぞ」

「あ、うん・・・」

「俺、小便!!」

「早くしろよ」

「あいあい」


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