深紅の花に姫君〜失墜の姫〜
「僕を守るために…」



おばあさんは自ら
命をたったのだろう…





あたしのお母様と
お父様も……





あたしのために
命を失った…





「もう……いいよ…」




あたしは少年を
抱きしめた




少年は目を見開いて
固まっていたが
瞳を閉じて抱きしめ
返した





「うちもそうだから…」




あたしはそう呟いて
少年から離れ
微笑んだ



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