UNDER PRANET
……。
あぁ、なるほど。
どうやら、俺はこのお子様から恋のライバルだと思われているらしい。
そんな会話を聞いてリアはやっと状況を理解したのか
慌てて街の人に弁解した。


「ち、違います!!
この人は…えっと…ウエストエンドからの旅人で…兄の知り合いなんです!!」


一瞬言葉に詰まったが
リアが街の人々に弁解してくれたおかげか
街の人の視線は一気に優しいものに変わった。


「あらあらそうだったのかい。
それで、ウエストエンドって街は…」
「あ、私たち図書館に行くので、失礼します!!」


おばちゃんがなおも俺に話しかけようとした時
リアが俺の手を引っ張って走り出した。
大声でその集団に“またね!”と言ってリアが手を振れば
みんな暖かい目で手を振り替えしてくれた。


「リア、モテモテじゃん。」


ひとしきり走ると俺はリアに笑いかけた。
だけど、リアは苦笑しただけ。


「街の人は…。
あ、ここよ!」


確かにリアは何かを言いかけた。
だけど、言葉を呑んでしまった。
それを聞き出すことなんて出来なかった。

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