僕んちの3日間戦争
ピィーンポォーン
「いらっしゃいませー。」
聞き慣れた入店音、決まり文句を背に、僕らはそそくさとトイレに向かった。
昇は普通の男性用、僕はもうひとつある男女共用に、まるではじめから決められていたかのように素早く入った。
そして2人ほぼ同時に用を足すと、2人で店員に目を合わせないように素早く店の出口に向かう。
深夜3時という客がなかなか来ない時間に、徒歩で来店した客がトイレを借りただけで帰っていく。
明らかに「意味が分からない客」である。
それを僕も昇もよくわかっていたので、存在感なく店から消えてしまいたかったのだ。
ピィーンポォーン
この時ばかりは、店のベルがひどく忌まわしかった。
「いらっしゃいませー。」
聞き慣れた入店音、決まり文句を背に、僕らはそそくさとトイレに向かった。
昇は普通の男性用、僕はもうひとつある男女共用に、まるではじめから決められていたかのように素早く入った。
そして2人ほぼ同時に用を足すと、2人で店員に目を合わせないように素早く店の出口に向かう。
深夜3時という客がなかなか来ない時間に、徒歩で来店した客がトイレを借りただけで帰っていく。
明らかに「意味が分からない客」である。
それを僕も昇もよくわかっていたので、存在感なく店から消えてしまいたかったのだ。
ピィーンポォーン
この時ばかりは、店のベルがひどく忌まわしかった。