~Snow White~『一巻』
先生も慌てて探してくれた。


「今日は見つからなかったけど
雪湖ちゃんが帰っても
先生探すから、今日はこのまま
帰りなさい。
もしあったら園に電話をかけるからね。」


泣きじゃくる私の頭を
優しく撫ぜてくれた。


クラスの子たちが
遠巻きに私の様子を伺ってる。
きっとアイツらだ……
確信はなかったけど……


「雪湖ちゃん……
気をつけて帰りなさい……」



先生は私を教室から出した後
大声で言った。


「雪湖ちゃんのランドセル知ってる人
いないのか!?」


その声を聞きながら
学校をあとにした・・・・・。
< 12 / 323 >

この作品をシェア

pagetop