~Snow White~『一巻』
「真冬・・・いい加減になさい。」

母も見かねて注意した。


「なんで?トモくん
急にそんなに怒るの?」


「怒ってるんじゃないよ。
おまえも年頃なんだからいつまでも
赤ちゃんなら困るっていうの。」



「私はいいもん。
トモくんと絶対はなれないから。」



「真冬・・・・
おまえは可愛い姪っ子だよ。
それ以上は何もない・・・」



「好きで姪っ子じゃないもん。」

真冬は泣きだした。


「おかあさまとトモくんが
勝手にきょうだいだから
悪いんじゃない!?」


「おまえな・・・・・」
智久は呆れている。


「やだ!!私は絶対
トモくんのお嫁さんになるから。」

真冬はそう言って階段を駆け上がって行った。
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