~Snow White~『一巻』
「縁談があるんだ、おまえももう
いい年だからな。
ぜひって頼まれているんだが・・・・」


私の心臓が早くなった。


「縁談?」



「真冬のためにも早く落ちつた方がいいわ。」


「ちょっと、姉さん…。
おれはまだそんな気はないけど。」



「あなたが落ち着いたら
あの子もあきらめるわ。
今、好きな人とかいないの?
ほら、大学の時、いたでしょ?
あの子は?」


「ちょっと、もういつの話さ。」


「トモが結婚でもしないと
真冬は夢ばかり見てるわ。
常識や法律もあの子にとっては
関係ないんだもの。」


「それはそうだけど
おれはまだ・・・・・・
好きな女はいるけど・・・・」
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