~Snow White~『一巻』
男の子は自分の手袋をとって
私の手にかぶせてくれた。
「え?これおにいさんの……」
「いいよ、あげるよ。
その代わりいつまでも泣かない。
もしその大事なものが見つからなくても
ここにあるじゃん。」
男の子は自分の胸をたたいた。
「ここ?」
私も胸をおさえた。
「心がおぼえてるよ。
幸せだったこともランドセルのことも。
だからいつまでも泣かない。
わかったか?」
「ママが雪湖の心は真っ白で
アイスバーグみたいだって言ったの。」
「アイスバーグ?」
男の子は目を丸くした。
私の手にかぶせてくれた。
「え?これおにいさんの……」
「いいよ、あげるよ。
その代わりいつまでも泣かない。
もしその大事なものが見つからなくても
ここにあるじゃん。」
男の子は自分の胸をたたいた。
「ここ?」
私も胸をおさえた。
「心がおぼえてるよ。
幸せだったこともランドセルのことも。
だからいつまでも泣かない。
わかったか?」
「ママが雪湖の心は真っ白で
アイスバーグみたいだって言ったの。」
「アイスバーグ?」
男の子は目を丸くした。