~Snow White~『一巻』
しばらくしてエレベーターから
降りてきたのは
栗毛色の髪の毛を
柔らかくカールしてあって


大人の女の匂いが漂っていた。


エレベータを振り返って
胸をおさえて大きなため息をついた。


頬がうっすら染まっている。



私の胸はざわついている。



何より二人の城を
他の人に教えたのがショックだった。



それだけこの人を
信用してると思うと
自然に胸騒ぎは大きくなっていく。



智久の世界は
私だけじゃない・・・・
智久のために私だけが何かをできることは
限られているんだと思った。


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