~Snow White~『一巻』
「雪湖、悪い、ちょっと
黙っててくれるか?
仕事なんだ。急いでるし・・・・。
もう大丈夫だから帰っていいぞ。
明日は戻るから。」


そう言うと書類とにらめっこして
私の方を見なかった。



「うわ~さすがだな~
華さん、恩にきるだな~」
独り言をつぶやきながらまた
キーボードを叩く。



華さん・・・・


さっきの人だ・・・・・


悲しくなった。
今日は一度も満足に私を
見てくれなかった。


キスもしてくれない・・・


私が帰ろうとしてても
智久は仕事に夢中だった。
< 188 / 323 >

この作品をシェア

pagetop