~Snow White~『一巻』
不安で胸が張り裂けそうだった。

粉雪の中
二人が抱き合ったりキスしたり
想像をはりめぐらせた。

嫌い・・・・
うそつき・・・・

全部嘘?
一人芝居?


私が背伸びをしても
華には敵わない・・・・


どんどん失望は膨らんでいく



鏡にうつる私は
この間まで自信に満ちていたのに



今は愛する人を
疑う心が顔に出ている。





「ママ・・・・・
雪湖は、ママとパパのようには
なれないのかな。」



耳を澄ます・・・・・・・
智久が帰ってくる足音を
聞きたくて・・・・・・

涙が流れる。
< 199 / 323 >

この作品をシェア

pagetop