~Snow White~『一巻』
「雪湖にプレゼントするわ。
なんか買ってあげるよ。」


「え?そんな…いいです。」


「クリスマスだもん。
遠慮しないでよ。」



美春はどんどん店に入って行く。
どうしてプレゼントなんて
くれるんだろう。


タダより怖いものはない……


次から次へと私にあわせていく


「これが一番いいわ~
雪湖には白だね。」



白地に小さな模様の入ったチュニックと
スリムのジーンズ
アイボリーかかったモコモコの
ジャケットを選んで

それから黒いブーツ
ニットの帽子を買ってくれた。


「こんなに・・・・」
私が荷物に驚くと


「大丈夫~給料日だし
雪湖にはずっと悪いことしてきたし
これはお詫びだと思って。」


そう言って私の手を引いて
歩き出した。
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