~Snow White~『一巻』
「あれは・・・
俺じゃないよ。
あれは…心のどこかで雪湖に
対して申し訳ないと
思ってる人だと思うけど……
あの時見つけた雪湖の
宝物は俺のだけどね。
手袋を大事にしていてくれて
うれしかった・・・・。
雪湖の幼い心に俺の気持ちが
記憶として残っていたって……
だから手袋を焼いてしまったことが
申し訳なかった。
それで真冬の誕生日に
温泉に行くのを一日ずらして
初めて雪湖の誕生日をしてやった。
あの日から
俺と雪湖の心が通じ合った。」



「ひどい・・・・
あの時出張っていったじゃん。
私がどんな気持ちで
待ってたのか知ってたくせに。」



真冬が叫んだ。
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