~Snow White~『一巻』
「頭を冷やせ……
仕事のこと会社のこと
俺のこと
夏絵のこと・・・
おまえには考えることがたくさん
あるはずだ。
一時の感情で動けるはずもない。」


その時だった


「キャ~~~!!」
千秋の悲鳴が聞こえた。



「真冬~~~っ!!!」



「おとうさま~~!!来て~~!!」


私は驚きで茫然としていた。



湯のはった
バスタブは真っ赤に染まっていた・・・・



真冬が手首を切った。


「真冬!!!」


「トモ……やだ……
行かないでよ………」


深く切れ込んだ傷は
本気を物語っていた・・・・・。
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