~Snow White~『一巻』
私は入学式の日
新入生代表で挨拶することになっていた。

小学校の成績優秀者
入学時点で一位の生徒だけが
ステージで話すことができる


それを伯父たちには
言わなかった。

どうせ見にくるわけはないから

夜寝るまえに
あしたの本番に合わせて
何度も練習した。

足音が聞こえて
隣の部屋に人の気配がしたのは
11時をまわってからだった。

それから足音はしなくなった。


私はまた練習を始めた。


父と母が聞いてくれる
そう想いながら・・・・・
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