~Snow White~『一巻』
ミツが忙しそうに動いていた。

「雪湖ちゃん、手伝って。」


「あ、今伯父さんにプリント
お願いするから終わったら行きます。」


心なしかミツの顔も
華やいでいた。


「久々にミツさんの料理は
マジうめーーーよ。」

聞きなれない声がした。


「また、また智久さんは~
お上手ね~」


ミツのご機嫌は頂点だった。


この人がトモくん・・・・
私はその人の後ろを通り過ぎた。
横には三姉妹がはりついている。


「伯父さん、プリントに印を
お願いします。」

伯父は父にそっくりな顔で振り向いた。
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