～Snow White～『一巻』

ゆっくりと一番風呂に入った。


うたを歌いながら
体中を真っ白な泡だらけにした。


母が言った通り
私の肌は自慢したいくらい
やわらかく
すべすべで


母を思い出す・・・・・・
鏡にうつす裸も
自分ではきれいだと思った。


「雪湖はきれいだね～」
そう言って自分をほめた。


いつか・・・・
娘にほめてもらえる日を
夢みて・・・・・・


一時間くらい
お風呂を楽しんで
濡れた髪にドライヤーをあてた。


いつもは乾かす余裕しかないけど
今日はブラシで髪の毛を巻いてみた。

何をしても私にとっては
地獄から解放された喜びで
そして初めてのことでうれしい・・・。