リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・1
そのまま重なる唇。

…何だかアタシ達のキスって、いっつもこう。

料理をしている時、彼がこうやって絡んでくるから…。

「…なあ」

「何?」

「将来はオレ専門の料理人って、どうだ?」

「……それってプロポーズ?」

「まあ、そんなもんだ」

にかっと天真爛漫な笑顔になられると、こっちが困るんですけど…。

「いやさ、正直。お前の作る料理に惚れててさ」

「…料理を作っている、アタシではなく?」

「今はお前だけど、昔は料理の方だったなぁ」

ドコッ!

「うごっ!」

彼の腹に肘鉄をくらわせ、アタシは料理を再開させた。
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