サンデー。
姫子は駅まで5分ほど歩き、電車で高校まで通う。
駅のホームで何人かの友達と会う。
満員電車のなかで、立ったまま大声でおしゃべりをしながら、携帯をいじる。
今朝読んだ友達からのメールに返信する。
もうすぐ学校で会うのだが、いや、会うからこそ、メールの返事は返しておかなければいけない。
友達は多いほうだと思う。
放課後や休みの日は、いつもたくさんの友達とすごす。
今年に入ってからは、バイトも始め、そこでもまた友達ができた。
姫子は自分でも、仲良くなるのが上手いと思うことがある。
自分から話しかけて仲良くなり、男女問わず、友達になる。
バイトをすることは、最初は家族に反対されていた。
しかし、高2になってから、いきなりOKが出た。
多分、子会社に再就職した父の給料が以前よりぐっと下がったことも関係していると、姫子は思った。