サンデー。
和男はカーテンを閉めたままの薄暗い部屋の中で、みんなの様子を想像してみていた。

ベッドに腰掛けたまま、再びシケモクを探して火をつけた。
昨日の夜からの、いやもっと前からのタバコの臭いが部屋中に充満していたが、窓も、カーテンさえも開ける気はしなかった。

カーテンの素材が薄いため、布越しに薄く日光が入ってくる。

それだけで十分だった。



直接、太陽の光を浴びたのは、いつのことだったか、すぐには思い出せない。

和男はもう3週間近く、まともに外にも出ていない。

最後に出掛けたのは、夜中に近くのコンビニにタバコと飲み物を買いに行った時だ。

買い置きがなく、夜中なので誰にも頼めず、仕方なく自分で行った。


少し前なら、夜中であっても、寝ている母をたたき起こして買いに行かせた。

しかし今は、そんなことはしない。


成長したな、



和男は自分でそう思った。





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