サンデー。
和男と話しをしない者が、もう一人いる。
甥の広幸だ。
広幸は、和男の姉の早苗の息子である。
広幸からみれば、和男は、叔父さんということになるが、歳があまり離れていないため、昔は「和男兄ちゃん」と呼ばれていた。
だが、いつの頃からか話をしなくなり、名前を呼ばれることもなくなった。
夕食を食べてる時でも、和男は広幸とは喋らなかった。
目を合わすことさえない。
和男としては、避けてるつもりはなかった。
広幸が小さな頃から、和男は何かと面倒をみてきた。
弟だと思って接してきた。
だが、広幸から徹底して避けられるようになってから、和男も広幸を避けるようになった。