サンデー。
和男の家族は自分を含め7人になる。
父、母、姉の早苗、和男、妹の姫子、早苗の夫の徹、その子供の広幸。
早苗は徹と結婚して、一度家を出た。この町から少し離れた大きな町にアパートを借りて暮らしてたはずだ。
だが、ある日突然この家で一緒に住むことになった。
どうして、そうなったのか、まだ幼かった和男には、よくわからない。
だが、家族の暮らしは平和で楽しかった。
徹は和男や姫子とよく遊んでくれたし、和男も徹を兄のように慕った。
父は昔から口うるさかったので、子供の頃、悪さばかりしてた和男は、父によく叱られた。
そんな時も、徹は和男をかばってくれることが、よくあった。
日曜日の夕食時には、家族全員が揃うことになっていた。
必ず全員が揃った。
和男はその頃、友達と遊んでいても、彼女とデートしていても、日曜日の夕方だけは夕食に間に合うように家に帰った。
姫子もそうだった。
面と向かって、帰ってきなさいなどと言われるわけではないのだが、暗黙の了解と言うか、そうゆう習性が染み込んでいた。