サンクトペテルブルクの夜明けーーリスカ男の願い
「それでいい、それでいいんだよ…」

俺は勝手に電話を切った。

もう一眠りしてからにしよう。

母とはずっと離れて暮らしていたから、

俺に友人というものができて、

癖になっていたリストカットが

少しばかりおさまったというだけで

大変お喜びなのだ。
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