─不良が愛した女の子─



「守れなくてごめんな」



そう言って頭を撫でると
莢架は何も言わずに首を横に振った。



「今から臣吾さんの所行くぞ」



俺がそう言うと莢架が
コクンと小さく頷いたのがわかった。



それから莢架は喋らなくなって
黙ったまま俺に身体を委ねた。



きっと安心したんだろう。



俺はそっと莢架を抱いたまま
下に降りていった。











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