─不良が愛した女の子─
「よく考えたけどやっぱり
男だらけの部屋に女の子が
1人っていろいろ気遣っちゃうと
思ったんだよね。
それに、俺らは莢架みたいに
気遣うこと知らねえから」
部屋を準備してくれただけで
じゅうぶん気遣ってるじゃん。
そうゆうさりげないみんなの優しさは
今まで感じたことなかったから
涙が出そうになる。
「ありがとう…」
あたしがうつむきながら言うと
隆哉は優しそうに微笑んで
「おう」
と頭をくしゃくしゃっと
撫でてくれた。