─不良が愛した女の子─



「さーやかっ!!」



一時間目が終わった頃に
亜朱佳がヒョコッと教室に現れた。



「亜朱佳!!」



亜朱佳の手には鞄が握られている。



遅刻したのかな?



「莢架ごめーん!!遅刻しちゃった」



「亜朱佳にしては珍しいね」



「あたしだって遅刻くらいするわよ」



そう言って微笑んだ亜朱佳の目は
なんとなく腫れてる気がした。











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