─不良が愛した女の子─



「ですよね…あは、は」



あたしの顔は引きつっていた。



その時。



「おや、その子が
莢架ちゃんかい?」



そう言うと極道の人みたいな
がたいのいい人がでてきた。



「え…あの…」



あたしが混乱していると
その人ははっはっは!!と
豪快に笑って歩み寄ってきた。



「莢架ちゃん、よく来てくれたね。
瑠威の父です、よろしくね」



そう言って笑った瑠威のお父さん。



あ…



笑うと目が似てる…



「あの…成瀬 莢架です。
よろしくお願いします…」



あたしが挨拶すると
瑠威のお父さんの手が
優しくあたしの頭を撫でた。












< 183 / 201 >

この作品をシェア

pagetop