─不良が愛した女の子─
「あっ、俺はね〜
大樹って言うんだよ。
で、あいつが瑠威で
あいつが隆哉。
最後に蓮!!」
大樹は一人一人指指しながら
莢架に教えていた。
「あ…うん」
莢架は戸惑いながらも
大樹の自己紹介を聞くと返事した。
「あの…今何時?」
遠慮がちな莢架。
「2時」
俺が即答すると莢架の顔が
サー…っと青くなった。
「どうした?気分でも悪いのか?」
莢架の体は震えだして
目には涙がたくさん溜まっていた。
俺は家に帰りたいのかもしれないと思った。