─不良が愛した女の子─



「ふふっ、どうしたのって…何が?」



とぼけるあたしに
亜朱佳は迫る。



「とぼけないでよっ!!
あんた、また殴られたんでしょ!?」



「あははっ、亜朱佳ったら
何言ってるの?
少し大袈裟に転んだだけだよ」



「嘘つかないでよっ」



「大丈夫だから」



「なんで強がるのよ…。
痛くないの!?嫌じゃないの!?」



痛いよ。



嫌だよ。



でも、どうしようもないから。











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