─不良が愛した女の子─




あたしの悲鳴が聞こえたのか
ケータイからは焦った大樹の声が
聞こえてきた。



『莢架!?おいっ、莢架!!』



大樹の声がいつもと違う。



いつもなら



もういいや。



って思ってた。



けどね、



浮かんだんだ。



瑠威と大樹と隆哉と蓮の顔が。



やだ…



叫ぶなんて



泣くなんて



あたしらしくない。



あたしが我慢すればいいんだ。












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