─不良が愛した女の子─



あたしはそう叫ぶと一心不乱に
アイツを叩いた。



叩いたと言うよりは
ただバタバタともがいただけ
なのかもしれない。



「てめえっ」



アイツは怯んだけどまたすぐに
あたしを殴り始めた。



でもあたしももがいて暴れた。



「調子のんじゃねえぞ!!」



そう言ってタバコに火をつけた。



やられる──…っ



あたしは瞬時にそう察した。












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