─不良が愛した女の子─
「はっ…莢架のダチか…。
莢架なら上で死んでるんじゃねえ?」
そう言ってソイツはケラケラ笑った。
「今…何て言った?」
「だから、死んでるんじゃねえ?」
俺の中で何かが切れた。
「ふざけんじゃねえっ!!」
俺はソイツに殴りかかった。
大樹たちはいつもと違う俺に
ビックリしてただ眺めてた。
しばらく殴り続けると
ソイツはピクリとも動かなくなった。
だが──…
「そこまでだ、ガキどもが」
リビングから数人の男たちがでてきた。
「ちっ」
「まだいたのかよ」
隆哉と蓮はめんどくさそうに呟いた。