煌めきの日が来る。

夢を見た。


あたしが赤ちゃんの頃なのか、あたしを腕に抱いてお母さんが笑ってる。


「架恋、大好きだよ」


隣に誰かいるけれど、顔が見えない。


「架恋」


お母さんがあたしをもう一度呼んだ時に、風景が歪んだ。


山の中。


坂道の下にあたしは立っていて、坂道の上に家が建ってる。


「架恋、寒くない?待ってね、すぐ終わるから」


目の前を、あたしをおんぶした若い日のお母さんが通っていった。
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