煌めきの日が来る。
手には洗濯物カゴ。


あたしには気付いていないみたい。


「パパ、行ってらっしゃい」


目を見開く。


お父さんの顔が見えそうな所で、また風景が歪む。


過去を見ているらしい。


あたしの知らない、お母さんとあたしの過去が今、あたしの前に晒されてる。


息をのむ。


物凄く断片的で、掘り下げて考えないと奥が見えてこないけれど…


あたしは必死に次の風景を待つ。


「やってらんないよ、こんなんばっかり!」


怒鳴り声だけが耳に飛び込んできた。
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