さよならは、あたしから…
放課後で2人きりの教室は
妙にシンとしていて
あなたが動かすシャーペンの
カツカツという音だけが
教室に響き渡る
真剣に日誌を書くあなた
同じ机に向かい合って座ってるから
とても距離が近く感じる
と同時に心の距離も
狭まったそんな錯覚が起きる
今この状況で心の内を
あなたに伝えたらどうなるだろう
そんな妄想が頭の中で
繰り広げられるが
「疲れた、パス」
しばらくすると
そんな妄想を掻き消すように
あなたの瞳がバッチリあたしと重なり
あなたの持っていたシャーペンと
日誌があたしの元へ渡った