さよならは、あたしから…
感動と悲しみで沸き立つ教室
「ナオさん」
その時…
意外な人物に名前を呼ばれた
声のする方を見ると
その意外な人物は
手招きをする
あたしは涙を拭くと
その人物の元へ
小走りで向かった
「ナオさん…すみません
少し話があるんですけど
今から大丈夫ですか?」
そう言って微笑むのは
「あたしに?
大丈夫だけど…」
ミホちゃん…
あたしに用事って
何かな?
もしかして
ナオキの事まだ好きなんですか?
って…聞かれちゃうとか…?
そしたら…何て言おう…
笑って好きじゃないよって
言えるかな?
そんな嫌な妄想を
頭の中で繰り広げながら
ミホちゃんに導かれるまま
屋上へと続く階段を登る