さよならは、あたしから…


あなたの笑顔に


胸に何か温かい何かが


込み上げて来る…


「バカ!!

めちゃくちゃ探したんだから!!」


あたしの声が静かな教室に


響いた



「ごめん…」


続いてあなたの優しい声が響く


「絶対…ここには

居ないと思ってた」


そう言った瞬間


涙が…溢れそうになった


でも…


あなたが笑っているから


泣かなかった


あなたが手招きをする


あたしは、言われるがまま


歩み寄る




どんどん近くなる、距離…


そのたび心拍数も増す


あなたが…あんなに遠かった


あなたが…目の前にいる


あたしはギュッと手を


握りしめた



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