さよならは、あたしから…


今しかない


そう思った


「ナオキ…

あたし…

ナオキの事

今でも…

大好きなの」


震える声だから


ちゃんと伝わって


いるか分からない


でも…


初めて


あたしから、大好きだって


言った



「嘘…!?

ヤバい」



あなたは


急にあたしから離れ


背を向けた


何で…?


やっぱり伝わらなかったの?


そう落ち込んでいると


ナオキが


振り返った


腕で顔を隠し


あの日以上に


真っ赤な顔のあなたは


「それ本当!?

かなり…嬉しすぎるんだけど」


そう言って微笑んだ


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