さよならは、あたしから…
「そろそろ…だな」
「うん」
ここで暫しのお別れ
「夕方、迎えに来るから」
「うん、待ってる」
寂しいけど
直ぐにまた会える
「あー寂しいよなー
早く夕方になんねぇかなー」
「もう、気早いから」
そうだなと笑うあなた
つられて笑うあたし
「ナオ…?」
「何?」
真剣なあなたの顔に
また胸が高鳴る
「愛してる」
くすっ
想像してた通りの言葉に
つい吹き出してしまった
「知ってるよ」
バレたか、そう言って
舌を出すあなたの耳元に
顔を近付けた
顔が赤くなる
そして
同じく顔を赤くするあなた
そんなあなたにそっと呟いた
「あたしも、愛してるよ」
-END-