光と闇
ザァー

雨が降り始めた。

実結はもう泣いてはいなかった。もう、心が壊れていたのだ。まだ、2歳になったばかりの実結。たった一人の親に突き放され、人気のない山奥に捨てられた実結。実結の顔からは表情が消えていた。

「…私どうなるんだろぉ。…ここで死ぬのかなぁ?…寒いなぁ。

バタンッ

その時車の扉が開く音がした。

「誰か来たの?まぁ、私には関係ないけど。」

ザァザァ

雨がますます激しくなってきた。

その時突然雨がかからなくなった。



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