私しか知らない秘密のあなた
言った後、後悔した。
なんで?って、この学校の生徒だからに決まってんじゃん!!
失敗した。
もちろん、由から帰ってきた返事は、
「なんでって…。この学校の生徒だからじゃないんですか?」
私が思った通りだった。
「そ、そうだよね。ごめんなさい。」
とりあえず謝る。
「ところで、あなたはどうして僕の事を知ってるんですか?」
へっ?
なんでって言われても…。
突然で、なかなか理由が思いつかない。
そんな私を見かねてか、由はビックリした顔で、
「そんなに深く考え無いで下さい!別に言わなくても大丈夫ですから。ごめんなさい。」
必死に私に言ってきた。
由は全然変わってなかった。
気の弱い所も…。
話し方も…。
優しい所も…。
全部が由のままだった。