私しか知らない秘密のあなた

しかし、子猫はクッキーを食べようとしない。




いつもなら、飛びついて来るのに…。



「どうしたの?猫ちゃん!」



子猫は丸くなったまま、動こうとしない。


「猫ちゃん!猫ちゃん!!大丈夫!?どうしたの!?何処か痛いの?」




猫は全く動かない。



私は怖くなった。




猫ちゃんが死んじゃったら……私の責任だ。



そう思うと目から涙が溢れだした。


「ね、ねこちゃん死なないで…。」



猫ちゃん死なないで!!
居なくなっちゃ嫌だよ。



私には、ただ泣くことと、猫に謝る事しか出来なかった…。











「どうかしました?」




後ろから突然、声がした。


その声に私は助けを求めるように振り返った。







< 48 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop