私しか知らない秘密のあなた
しかし、子猫はクッキーを食べようとしない。
いつもなら、飛びついて来るのに…。
「どうしたの?猫ちゃん!」
子猫は丸くなったまま、動こうとしない。
「猫ちゃん!猫ちゃん!!大丈夫!?どうしたの!?何処か痛いの?」
猫は全く動かない。
私は怖くなった。
猫ちゃんが死んじゃったら……私の責任だ。
そう思うと目から涙が溢れだした。
「ね、ねこちゃん死なないで…。」
猫ちゃん死なないで!!
居なくなっちゃ嫌だよ。
私には、ただ泣くことと、猫に謝る事しか出来なかった…。
「どうかしました?」
後ろから突然、声がした。
その声に私は助けを求めるように振り返った。