私しか知らない秘密のあなた
キターーーーーーー!!
桜木紗希、遂にこの時を迎えました!!
ここからは練習した通り…
「ちょっと、由に確認したい事があって…。」
「確認?なんですか?」
「えーと…実は。」
頑張れ。私。ずっと言いたかった事でしょ。
でも心では言いたいのに、声が出なくなる。
えーとって言う度、由は不思議そうに私を見つめる。
言ってしまえば、すぐ終わるのに、私はすっごく考えてしまうんだ。
もし、『君の事知らない』って言われたら怖い。
私がずっと今まで心に抱え込んでいたものが、たった一言で片付いてしまうのが、凄く怖かったから。