私しか知らない秘密のあなた
それから僕達は、時間がある度に黒猫に会いに行った。
どうやら、彼女は黒猫に名前を付けてなかったらしい。
僕が言ったら彼女は今気付いた様にビックリして、「名前どうする?」って僕に聞いてきた。
うーん。悩むなぁ。でも、黒猫だから『クロ』は入れたいよね(笑)
クロスケ…?
クロ太郎…?
あっ!クロコとか?
どうやら、僕はセンスが無いみたいだ。
かれこれ2時間位……かかった。
で、結局僕が何気なく「クロちゃん…?」って呟いたら彼女が反応して…。
黒猫に『クロちゃん』って名前が付いた。
毎日がスッゴク楽しくなった。
クロちゃんは可愛く甘えてくるし、何より彼女と一緒に入れるのがとても楽しかった。
その日は、生徒会の仕事があって少し遅れてしまった。
走って、向かうと彼女は木に背中を合わせスヤスヤ寝息を立てていた。
か、可愛い。
僕は彼女の隣に腰掛けた。
彼女の寝顔はイタズラしたくなる位可愛いかった。
心が落ち着く。
いつまでも、一緒入れたらいいなぁ。
僕はそう思いながら目を少しだけ閉じたつもりだった。