キミの横顔



これは、チャンスかもしれない。私は賭けてみることにした。
今日だけわがままを言ってしまおう。断られたら、電車の時間を変えてしまえばいい。
そうすれば、もう二度と会うことはないのだから。

私は自分の学校のある駅で降りなかった。
遅刻は確実。
そして終点。彼の高校がある駅。
ドアが開いた瞬間、彼の後を追って降りた。
しかし朝の人混みの中ではすぐ見失ってしまった。

はぁ。

こんなもんかな。
縁がないのかな。
また、笑顔が見たいよ。



< 8 / 57 >

この作品をシェア

pagetop